第3回目の「押上文庫一炊の夢 土なべでオペラごはん」は、マリア・カラスとベルカントをフィーチャーしました。

今回も美味しいマリアージュに大満足の夜となりました。

主な演奏曲目と音楽談義

三波春夫と同い年

今回の音楽談義は、まずはマリア・カラスについて。1923年生まれのマリアは、日本でいえば大正12年生まれ。小説家なら、司馬遼太郎・池波正太郎、遠藤周作など、芸能界では三國連太郎、三波春夫、漫才師の内海桂子師匠などと同い年だそうです。そう考えると若干身近に感じますね。。。

小出さん、文庫さんの話によると、マリア・カラスという人は「ベルカント形式に再び脚光を当てた天才」ということ。

ベルカントというと、日本では「ベルカント唱法」と歌い方のテクニックとして語られることが多いですが、本来はロッシーニ、ベッリーニ、ドニゼッティなど、19世紀前半に活躍した作曲家が好んだオペラの形式を指すんだそう。

芸術と競技とが一体化したエンターテインメントだった!?

小出さんによると、ベルカント形式とは、歌唱・演技・技巧の3つの形式要素があるオペラなんだそうで、マリア・カラスの若い頃・・・第二次大戦~戦後すぐの当時は古いオペラの形式と思われていたし、歌うのも難しいので実演する人も少なく、忘れかけられていたようです。そんなベルカントの名曲たちが、マリア・カラスの登場によって俄然光り輝き出したということなんですね。

音楽なのでもちろん自由に楽しんで良いんですが、歌がうまいだけでも、演技が素晴らしいだけでも、技巧に優れているだけでもダメで、3つの形式それぞれ優れた歌手が絶賛されるなんて、、、言ってみれば、フィギュアスケート体操スノーボードブレイキンみたいな、芸術と競技とが一体化したエンターテインメントだったのかもしれない、トミタはそう感じました。皆さん、いかがだったでしょうか。

Cielo a lunghi spasimi

Norma ノルマから清き女神

Lucia di Lammermor ランメルモールのルチアより狂乱の場

どれもマリア・カラスの名演で知られる名曲。特に後半のルチアは、オペラ素人にも超難曲であることが分かるたいへんそうな曲でした。小出さんの圧巻のパフォーマンスに大きな拍手が湧きました。

最後は毎回恒例、みんなで滝廉太郎の「花」を歌ってイベント終了。美味しい夜が更けていきます。

土なべごはん

タコと行者にんにくの土鍋めし

行者にんにくってご存知でしょうか? にんにくではありません。ニラや長ネギの仲間のネギ科の多年草です。香りはにんにくのようで、修験道の修行者が強壮のために食べていたので行者にんにくと言われるのだとか。

淡白な味ながら出汁のよく出るタコとの相性バツグン。今回も各テーブル、もうお腹いっぱいと言いながら、鍋が空っぽになっていきました。美味しかった~。

ギャラリー

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